連載 西生田の杜から
看護の哲学?
足立 紀子
1
1日本女子大学社会福祉学科
pp.890-891
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902205
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苦しみを選ぶ
いよいよこの稿も終わりになった.何度書いても苦しい.テーマが決まるまでも,決まってからも,書きはじめてからも書き終わってからも,そして刷り上がった雑誌が届いてからもである.それなのにどうして引き受けてしまうのだろう? 自問自答し理屈をつけてみるが,要するにできないことをしてみようという好奇心と,本来人間はなまけものだから,自罰的な状態に自分を置いて少しでも向上しようということだろう.損な性格だと家族に笑われている.
「考える」ことをじっくりしたいと思って仕事をやめ大学に入った.片手間にできない性格だからそのことを専門にする.あれから4年,卒論のときがきた.「50歳を越えると転がるように歳をとるわよ」とはよく先輩に言われた言葉だが本当に速い.
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