特集 実習での学びの最大化
気づきから根拠をもって考え続ける姿勢を育成するコミュニケーション―「なぜ?」ではなく「どこから?」
奥原 真仁
1,2
1旭川市立大学保健福祉学部保健看護学科
2京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター
pp.164-169
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663202223
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はじめに
本特集“実習での学びの最大化”は、臨地実習で学生が体験や実践したことから「学びを最大化」するための教員のさまざまな工夫を紹介することだと思います。そういった意味では、私が担当する精神看護学実習は、目に見えない病である精神障害をもつ対象への看護という点で他の領域とは異なり、看護の体験や実践を認識しにくい領域ではないかと思います。
本稿では、「学生が精神障害をもつ人への看護の体験や実践から、どのように対象を理解し学びを得ているのか」「その過程で教員は“学びを最大化”するために、どのようなコミュニケーションの工夫をしているのか」を紹介し、そのうえで、「“なぜ?”ではなく“どこから?”と問うことの効果」「気づきから根拠をもって考え続けることができる学生を育成するコミュニケーション」について、具体的な場面を交えながら考えていきたいと思います。
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