シリーズ クオリティの向上を!―訪問看護の充実をめざして・4
―座談会―訪問看護推進事業・モデル事業の有効活用
福井 小紀子
1
,
堀田 美波
2
,
岡野 則子
3
,
木村 浩美
4
,
白石 恵子
5
1厚生労働省医政局看護課
2熊本県健康福祉部医療政策総室看護班
3埼玉県保健医療部医療整備課
4訪問看護ステーション清雅苑
5埼玉県看護協会鳩ヶ谷訪問看護ステーション
pp.138-146
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101262
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行政(県)における事業活用の経緯と工夫
●長期的なプランの重要性
福井 訪問看護推進事業,モデル事業にはいくつか種類がありますが(表),まず県として事業を活用するまでの経緯や工夫などを教えてください。
堀田 熊本県では厚生労働省(以下,厚労省)からの声かけと,看護班における新規事業への意欲,そして訪問看護の将来性,という要件が重なり,2004(平成16)年から実施しています。
約3年をめどに事業計画を立てていますが,初年度取り組んだのは「訪問看護推進協議会(以下,推進協議会)」の設置と在宅医療・訪問看護に関する実態調査です。1年目は訪問看護ステーション,在宅療養者,病院の訪問看護室,病院・診療所の医師,一般県民の方にアンケート調査をしました。2年目には,介護保険で重要な位置を占めるケアマネジャーへのアンケート調査や,在宅療養者の事例検討を行ない,そして3年目に,熊本県における2006(平成18)年から2012(平成24)年までの訪問看護推進プランを策定しました。
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