特集 「臨床判断モデル」のさらなる展開―基礎教育から臨床、訪問看護の現場まで
「臨床判断モデル」臨床での活用にあたって
宇都宮 明美
1
1関西医科大学クリティカルケア看護学領域
pp.440-445
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201961
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「臨床判断モデル」はどこが画期的なのか
「看護師のように考える」
2006年に発表された、タナーの「Thinking like a nurse : A research-based model of clinical judgement in nursing」1)での看護師の臨床判断モデルを初めて目にしたときの衝撃は、今も鮮明に記憶しています。「そうそう!こういうふうに考えている」と。看護基礎教育で看護過程を学び、臨床看護師として実践を重ねるほどに、看護過程から離れている(?)ような感覚を私自身が感じていたからかもしれません。
実際の臨床では、臨床看護師は看護過程で導き出される看護の問題や課題を念頭に置きつつも、患者の言動や反応を察知し、即興的に患者に看護実践として介入したり、様子観察したり、また、現場での判断について医師とディスカッションしたりしていたからです。
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