特集 実習でともに育つ学生と教員―学生・実習指導者・教員の「それぞれのリアリティ」
―それぞれのリアリティから考える―状況についての感覚的なとらえ
古都 昌子
1
1札幌市立大学看護学部
pp.268-275
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201212
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看護学実習のリアリティに着眼した経緯
看護職はみな大変
2018年度日本看護学教育学会交流セッションは、「看護学実習における学生のリアリティに寄り添い、ともに育つ—学生・指導者・教員のそれぞれの見え方から」のテーマに行き着きました1〜4)。看護職生涯発達学の視座から看護学生をとらえ直し、学生への多角的なとらえを拡げ、看護学実習指導への方向性を見出す取り組みです。
詳細は前述記事(264〜267頁)に記載していますが、同学会2回の交流セッションでの企画経験、参加者の発言から、話題提供に対して参加者のとらえは多様であるという気づきを得ました。その多様なとらえにおいて、「学生とともに学び育つ看護学実習」という視座は必ずしも容易には伝わらないことを再認識しました。そこから看護学実習での「それぞれのリアリティ」に行きつくヒントとなったきっかけとして、以下のエピソードがあります。
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