連載 NとEとLGBTQ・3
「健康なLGBTQ」が抱える健康課題
藤井 ひろみ
1
1神戸市看護大学
pp.511
発行日 2018年6月25日
Published Date 2018/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201009
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LGBTQの健康状態は,NonLGBTQの人と比べて悪い場合が多いことが知られています。GLMA(Gay and Lesbian Medical Association Health Professionals Advancing LGBT Equality)はLGBTへの平等なケア提供のために議論すべきTop Issueをあげています(表)。日本でも,自殺念慮や性感染症の罹患率が高いものがあるなどの報告があります2)。
しかし忘れてはならないのは,「健康なLGBTQ」が健康課題を抱えている,という視点です。同性愛がICD─10の疾病分類から削除され,さらに今年公表予定のICD─11で,性別違和も疾患でなくCondition related to sexual healthとして分類されます(第1,2回参照)。今後LGBTQを疾病モデルでとらえることは,なくなっていくでしょう。
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