特集 透析医療における災害対策
8.南海トラフ地震が抱える現状とその課題
是枝 大輔
1
1日本赤十字社和歌山医療センター集中治療部
キーワード:
災害医療
,
Incident Command System
,
CSCATTT
Keyword:
災害医療
,
Incident Command System
,
CSCATTT
pp.783-788
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001801
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内閣府の想定では30年以内の南海トラフ地震の発生予測率は,M8〜9クラスの地震が起きる可能性が70〜80%と非常に高い値となっており,地震・津波などを含め甚大な被害が生じると想定されている.それらの被害への対策は各施設,市町村,都道府県以上のレベルでも検討されている.本稿では,Incident Command Systemの概念(CSCA)を用いて災害時の透析医療体制について検討する.Incident Command Systemは,米国で開発された災害現場や事件現場などの緊急時における標準化された組織マネジメントの手法であり,わが国でも災害対策の場で標準的に用いられるようになっており,とくに指揮命令系統の部分に焦点を当てて検討していくこととする.
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