特別記事
ライト・アクティブラーニングのすすめ 「橋本メソッド」を例として
橋本 勝
1
1富山大学 教育・学生支援機構
pp.740-746
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200827
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昨今は,大学に限らず,あらゆる学校種でアクティブラーニングが花盛りである。花盛りというよりむしろ混迷状態と言ってもよい。私はアクティブラーニングがここまで喧しくない2000年頃に,多人数講義でそれまで行っていた一方的講義型授業を180度切り替え,100〜200人ぐらいの受講生全体で活発に議論し合う「橋本メソッド」という(今でいう)アクティブラーニングに切り替えた人間である。「橋本メソッド」とは,競争原理とゲーム感覚を活かして,学生たちの発言欲求をできるだけ自然に引き出しながら,結果として深い学びもたらす多人数討議型授業であるが,これは,いわゆる正統派のアクティブラーニングとかなり趣を異にするライト・アクティブラーニング(軽いノリのアクティブラーニング)である。
本稿の趣旨は,なぜ私がそういう“転身”をしたのか,また何がどう正統派と異なるのかを簡単に紹介することにある。まず,全面転換する前の私(=前期橋本)について述べるところから始めよう。
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