焦点 第106回看護師国家試験を振り返って
判断,思考力を問う問題が格段に増え,実践力の重視とその能力の評価を求める傾向
上間 ゆき子
1
1慈恵看護専門学校
pp.528-534
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200780
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第106回国家試験結果の概要
近年もっとも低い合格率
厚生労働省は,2017(平成29)年2月19日(日)に実施された第106回看護師国家試験について,3月27日(月)に合格発表を行った1)。
第106回の合格基準は,必修問題のうち2問が「問題としては適切であるが,必修問題としては適切でない」という理由で,この問題を正解した受験者は採点対象として含めるが,不正解の受験者については採点除外とされた。これにより必修問題の得点は40点以上/49点または39点以上/48点とされた。一般問題と状況設定問題は,採点除外問題1問と「複数の正解がある」「設問が不適切で正解が得られない」「設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられる」との理由で対象となる5問が複数の選択肢を正解として採点することとなったため142点以上/248点以上とされた。結果,必修問題と一般問題・状況設定問題の先の条件を満たす者が合格とされた(表1)。
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