連載 グループワークの“達人”への道・3
グループワークの準備─学生が主体的に動くグルーピングの方法 その1
三浦 真琴
1
1関西大学教育推進部
pp.748-753
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200591
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クラスのなかに複数の小集団を編成し,課題を提示すれば,それだけでグループワークが始まるわけではありません。グループワークの意義や価値を学生に伝え,それを予感(できれば実感)してもらわないと一方通行的な講義と同じように学生の反応は脆弱なものとなり,グループワークは機能しません。グループワークを効果的に運営するためには,課題の目的や理念がクラス全員に理解され,その実現には小集団による活動が有効であるとの認識(少なくとも予感)が共有されることが必要です。そのうえで(あるいはそれをめざして)小集団が主体的に,自発的に組織されると,さらにグループワークは充実したものになります。松下看護専門学校の水方智子先生のお話によると,グループワーク初回の授業に向けて入念な準備─学生が主体的に動けるような仕掛け─をしておけば,次回以降は改めて何か新しいものを用意する必要もなく,順調に授業を展開しているとのことでした。
今回と次回は,活発なグループワークを展開するために教員が準備しておくべきことのうち,グルーピングについて考えていきます。
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