特集 論理的に話そう!
論理的・批判的に考える力をつける方法
苅谷 剛彦
1,2
1オックスフォード大学 社会学科
2ニッサン現代日本研究所
pp.524-531
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200534
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この小論では,看護教員の方々に,論理的に考えること,さらには批判的に考えることについて解説する。読者諸氏は,すでにそのような思考力を十分おもちだと思うが,これまで日米英の3か国で,大学教師を30年近く務めてきた私の経験をふまえ,どうすればそのような力をつけることができるかを,できるだけ具体的な習得方法として伝えてみたい。
本号の特集のテーマとしては,「論理的に話す」に重点が置かれている。特集の他の論考でも,そのためのスキルが具体的に紹介されている。どれも有益な方法の紹介である。とくに,福澤さんが明確に述べているように,「論理的に話す」とは,正確には「思考した後に論理的に整理する」という頭の働かせ方を繰り返すことでどうにか身についていくものである。そして,そこでは「内省」という振り返りが,頭の働きを後で整理するうえで役に立つ。
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