連載 エビデンスと実践をつなぐ 量的研究論文の読み方・使い方・7
方法を批判的に吟味する
加藤 憲司
1
1神戸市看護大学看護学部
pp.300-302
発行日 2016年3月10日
Published Date 2016/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200424
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適切な研究方法とは
今回は,「方法」のセクションを批判的に吟味するためのポイントを解説していきます。前回触れたように,量的研究で最も重要なのは,研究目的でしたね。したがって,研究方法を読む際のポイントを一言で言うと,「目的に合った方法を用いているか」となります。
論文において,「方法」のセクションは通常,いくつかの小見出しによって分けられています。それらの小見出しは「研究対象」「測定(調査)項目」「研究期間」「分析方法」「倫理的配慮」といったものです。これらのうち,分析方法については次回取り上げます。研究における倫理的配慮については,その重要性は年々増していますが,本稿では「倫理的な配慮がされていない研究は,そもそも論文として発表されていないはず」と考え,取り扱わないこととします。
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