連載 卒業前の看護実践能力育成への取り組み 愛知県立大学看護学部「看護の統合と実践」検討プロジェクト・11
─分野別演習の指導計画と実施状況─在宅看護学:COPDで在宅酸素療法を導入した療養者の事例を用いた演習
柳澤 理子
1
,
原沢 優子
1
,
青山 京子
1
,
古田 加代子
1
,
佐久間 清美
1
,
名知 咲子
1
,
杉山 希美
1
1愛知県立大学看護学部地域・在宅看護学
pp.666-670
発行日 2015年7月25日
Published Date 2015/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200272
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はじめに
在宅酸素療法を利用している療養者は約15万人で,このうち慢性閉塞性肺疾患(COPD)は45%を占める1)。COPD患者の多くは在宅で療養しており,医療的な管理が必要となるため訪問看護を利用することが多く,在宅看護学実習において学生がよく遭遇する疾患である。在宅酸素療法を利用している療養者では,安静時や労作時の症状観察,酸素供給機器の管理,服薬確認,日常生活状況の観察,呼吸リハビリテーションの実施,急性増悪や機器トラブルなどのリスクマネジメントなど,学生が考えなければならない要素が多い。
在宅看護学の分野別演習では,このような在宅酸素療法を利用するCOPDの療養者を事例として取り上げ,療養者の心身の健康状態だけでなく,生活環境や介護者の状況もアセスメントし,療養者の望む生活をさまざまな職種と連携しながら支えることを学習できる内容とした。
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