連載 “医療安全力”を育むリスクアセスメントトレーニング・Training 8
「PRA(プロアクティブ・リスクアセスメント)トレーニング(2)」─“状況判断・対応”トレーニング:上級編
斉藤 奈緒美
1
,
石川 雅彦
1
1公益社団法人地域医療振興協会地域医療安全推進センター
pp.1160-1165
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200062
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“気づき”から“実践力”へ
医療現場には,前号1)でも述べた,1)緊急かつタイムリーに対応せざるを得ない状況が突発的に発生し,変化し続ける,2)限定された空間で,チームとして安全で最良のパフォーマンスを要求される,3)対応や判断のエラーが生命の危機に直結しかねない,などの航空分野にも共通する特徴がある2)。さらに,多重業務や業務中断,および時間切迫などヒューマンエラーを発生しやすい状況も少なくない。
組織の“医療安全力”を高めて安全で良質な医療を提供するには,職員個々のリスクアセスメント力を育むと同時に,職員個々の能力を結集してチームとして医療安全を推進することが重要となる。このため,基礎教育・臨床どちらにおいても,実践的医療安全トレーニングが実施されている。
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