特集 模擬患者を取り入れた教育を見直す Part 1 模擬患者は何を学んでいるのか
医療者教育における模擬患者(SP)の歴史と現在の活動
阿部 恵子
1
1名古屋大学大学院医学系研究科地域医療教育学講座
pp.502-508
発行日 2011年7月25日
Published Date 2011/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101797
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模擬患者(Simulated Patient/Standardized Patient : 以下,SP)が日本に紹介されるようになってから,約20年が経ち,医学,歯学,薬学分野では教育資源として広く浸透し,今では,看護,理学療法,作業療法,リハビリテーション分野へと活用が広がっている。現在,日本では1000人以上の模擬患者が活動しているが1),模擬患者のこれまでの経緯や活動についてはあまり知られていない。
そこで本稿では,SPとは何なのか? どのように生まれ,どのような人が,どのような訓練を受けているのか? また,欧米や日本でどのような活動をしているのか? さらに,今後のSP活動の展望について,英米でSPの養成を学び,日本の医学部でSPの養成を行ってきた医療教育者の立場からわかりやすく説明する。
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