連載 古典あれこれ
意思伝達装置の歴史と現在
田中 伸二
1
Shinji Tanaka
1
1心身障害児総合医療療育センター言語聴覚科
キーワード:
AAC携帯用会話補助装置
,
重度障害者用意思伝達装置
,
スイッチコントロール
Keyword:
AAC携帯用会話補助装置
,
重度障害者用意思伝達装置
,
スイッチコントロール
pp.591-594
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001599
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はじめに
脳性麻痺やALSなどの神経・筋疾患があることで音声言語表出機能に障害を持つ人々は日々のコミュニケーションや会話に制限があるが,これを補う手段の1つとしてさまざまな意思伝達装置を利用している。意思伝達装置はパーソナルコンピュータ(PC)の出現と音声合成(speech synthesis)技術の開発によって1970年台後半に生まれたものである。意思伝達装置は表出言語機能を補う文字盤やシンボルカードの利用などローテクノロジーの活用も含め,AAC(augmentative and alternateive communication)として現在学問的にも体系化されている1)。

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