特集 実践力向上の実習評価へ ポートフォリオ&ルーブリック実践ガイド
基礎看護学実習での導入―ポートフォリオとルーブリックを用いた評価の実際
糸賀 暢子
1
1あじさい看護福祉専門学校看護学科
pp.1048-1056
発行日 2010年12月25日
Published Date 2010/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101625
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カリキュラム構成の背景
本校は「共生と創造」(ヒューマンケアリング)を理念とした3年課程の看護師養成校である。その教育課程を通して,学生が人と人との相互交流の中で看護師として成長し,看護を創造できるよう一貫した教育を目指している。
佐伯は「認識者が『獲得する』知識の内容というものを,本人に言わせたり,なんらかの状況の中で抽出しようとしても無駄である」1)と述べている。真の学びは,学生自身が学ぶことの目的や意味を理解して,その行為の意味するところへ,強烈な関心を持ち,内的にさまざまな吟味の問いかけ,問い直しを必要とする学習によってのみ可能となる。よって,(失敗体験も含めて)あらゆる体験を反省(リフレクション)と探求により知性的な経験─「知の創造」─へと変容2)できる教育を目指して,実習方法,評価計画を立てる必要があると本校では考えた。
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