特集 実践力向上の実習評価へ ポートフォリオ&ルーブリック実践ガイド
学生の看護実践力が向上する実習評価へ―ポートフォリオ評価とルーブリック導入に至る本校のあゆみから
糸賀 暢子
1
1あじさい看護福祉専門学校看護学科
pp.1040-1047
発行日 2010年12月25日
Published Date 2010/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101623
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ポートフォリオ評価を基盤としたルーブリック導入への道
あじさい看護福祉専門学校(以下,本校)では,2006年に行った自己点検・自己評価で,臨地実習における学生の「学び」の内容と質が問題となった。そこで,教育理念・目的・目標に立ち戻って,看護基礎教育として学生が「何ができればいい」のか,そのために「どのような力」を培えばよいか検討した1)。その過程で,目標準拠による行動主義型カリキュラムの教育観,知識観,評価観では,看護師として「生きる力」を培うことは困難であることに気づいた。
新カリキュラムが根づきはじめた今,看護基礎教育の現場に,看護実践力の向上を目指した看護教育の再構築を始める時が訪れている。本特集では,(看護師として)「生きる力」を培う教育評価について,(1)到達度評価から能力分析的の観点への転換が意味するもの,(2)看護実践力としての能力評価の考え方,(3)臨地実習におけるポートフォリオ評価とルーブリックの実際,について述べる。これから看護基礎教育の現場でも浸透してゆくであろう新しい評価観─能力分析的観点─の紹介ともなれば幸いである。
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