連載 学生とつくる「性の健康」講座・2
性の健康に関わる「可能性」を考える
堀 成美
1
1聖路加看護大学看護学部基礎系看護学・看護教育学
pp.164-167
発行日 2010年2月25日
Published Date 2010/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101411
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講座第2回では,「看護師として性の健康に関わる可能性」を考えました。学生のもつ看護師の主なイメージは,“白衣を着て病院で働く姿”です。そして“目の前の患者さんのケアに最善をつくす専門職”となるでしょう。では,「性の健康」を支援する看護師の役割の対象は誰でしょうか。自分が働く医療機関にきた患者だけではありません。そこには来ていないパートナー,療養生活を共有する同居者・家族にも支援をすることができます。また,医療や社会のサービスがケアのニーズを満たしていないとき,それが必要であることを社会や政治に働きかけることも役割の1つです。不足や低レベルのケアは「しかたのないこと」ではなく,変えていくものだと信じてアドボケイト(advocate)することができます。胎児や新生児・子どもはその要求ができません。声をあげにくい人たちもいます。教員はその代弁者になることができます。ぜひたくさんの可能性を感じながら勉強を進めてください。
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