特集2 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
視力障害のある患者への食事摂取方法―食器の配置方法とおぼんの色,食事器具の工夫
秋山 夕貴
1
1国立療養所長島愛生園附属看護学校(投稿当時)
pp.709-713
発行日 2008年8月25日
Published Date 2008/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100991
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はじめに
第一腰椎破裂骨折の患者を受け持った。食後に腰痛の訴えが見られていたため,本人に確認を行ったところ,長時間の座位を保持した際に腰痛が出現するとのことだった。そこで,食器の配置と食事摂取時間の短縮,前屈姿勢の角度の軽減を考えて関わっていった。
疼痛については,精神的なものも関与しているとの事で援助の評価は得られる事はできなかったが,患者の入院前の背景(おぼんを黒いもので摂取していた)やハンセン病後遺症などの観察をし,その人にあった食事摂取方法の工夫を試みた。その結果,食事摂取方法を変更することで25~30分であった食事時間は20分間に短縮し,スプーンを落とすこともなく,介助量も少なくなり,患者から「よくなった」との言葉が聞かれた。
実習を振り返り,自分が患者に行った援助方法と患者の反応,食事摂取時間をまとめ,どのような点がよかったのか,またどのようにしたほうがよかったのか評価する。
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