特集2 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
論文部門
老年期のADL拡大援助について―全身清拭・シャワー浴援助を通して
野原 麻衣子
1
1淀川区医師会看護専門学校看護専門課程看護学科(投稿当時)
pp.714-717
発行日 2008年8月25日
Published Date 2008/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100992
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はじめに
近年,急激な高齢化に伴い,長期慢性疾患などにより完全な治癒を期待することができず生涯にわたってその疾患を受容し,療養しながら社会生活を送らざるを得ない高齢者が増えている。
今回,頸椎症性脊髄症のため椎弓形成術後のリハビリテーション期にある70歳代女性の患者を受け持った。A氏は痺れ・疼痛という障害を受容し,障害とうまく付き合いながら生活していく必要があった。そこで,日常生活に目を向け,A氏のできる動作が増えるような援助を考え実践した。その結果,高齢者の回復期における日常生活動作(以下,ADL)の拡大では,日常生活の中で喜びと自信につながる援助を行うことが大切であると学んだ。
この症例をまとめることで,今回実践した看護が患者にとって適切であったかを振り返り,高齢者の看護について考える機会としたい。
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