特集 いまなぜポートフォリオなのか─学生評価・教員評価の新たな展開として
ポートフォリオが看護教育を変える!―与えられた学びから意志ある学びへ
鈴木 敏恵
1
1千葉大学教育学部
pp.10-17
発行日 2007年1月25日
Published Date 2007/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100589
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ポートフォリオは願いを叶えるツール
ポートフォリオは,もともと「作品集」を意味します。私も建築家として自分のポートフォリオをもっています。ポートフォリオを見せることで,私の可能性を知ってもらうことができ,仕事のチャンスにもつながります。そう,ポートフォリオは願いを実現するために役立つのです。
普段から仕事が1つ終わったらヤリッパナシにせず,写真や価値ある気づきなどをポートフォリオへ入れます。寄稿した原稿なども入れておきます。
自分のポートフォリオを見るとうれしくなり,これまでの日々に誇りと喜びを感じます。そして同時に,「もっといい仕事をしたい,そのためにもっと勉強したい,もっと成長したい!」という明日への願いが湧きあがります。これこそがポートフォリオの最大の価値と言えるでしょう。
ポートフォリオは,そもそも教育界だけのものではありません。たとえば,デザイナーがポートフォリオで自分を相手にプレゼンテーションして,夢を叶えるために使うことはポピュラーなことですし,また資産管理の世界では「戦略としての分散投資」などの表現で使われています。また米国では,ポートフォリオダイエットという表現が使われているそうです。いずれもポートフォリオが夢や目標達成のツールであることがわかります。
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