特集 臨床との連携で効果をあげる看護教育
学校と臨床の協働による看護技術演習の実施―神奈川県におけるユニフィケーションシステムのその後
大山 晶子
1
,
矢島 道子
1
,
鈴木 保弘
1
,
八ツ橋 のぞみ
2
,
杉山 恵子
2
,
東 則子
2
,
大野 美知子
2
,
佐藤 光栄
3
,
高橋 祐子
3
,
滝本 和子
3
1神奈川県保健福祉部地域保健福祉課
2神奈川県立よこはま看護専門学校
3神奈川県立平塚看護専門学校
pp.876-883
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100383
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はじめに
看護基礎教育卒業直後の技術能力と,臨床現場が期待する能力とのギャップを背景の一つとした新卒新採用者の早期離職の増加が,大きな課題として取り上げられ,看護基礎教育のあり方が問われている。
このような現状のなか,神奈川県では質の高い人材の養成と確保定着として,県立の看護専門学校の再編整備に取り組んできた。本県の再編整備は,「特色ある学校づくり」をめざし,単に教育環境の整備にとどまらず看護実践能力の高い看護職員を養成するために,教育内容および教員の質の充実を盛り込んだことに大きな特徴がある。
この「特色ある学校づくり」の一つとして,2003年度より,学校と臨床との連携による看護基礎教育の質の向上を目的としたユニフィケーションシステム(図1)を段階的に導入した。導入から2年目までの経過については,本誌2005年4月号において報告した1)。
現在は導入から4年目を迎え,看護教員が学校から臨床へ併任教員として活動するだけでなく,病院看護職員が非常勤講師として看護実践にもとづく専門性の高い講義・演習を展開するとしたシステムの充実(完成)をめざしている。
その第1段階として,2005年度より学校と臨床の協働による看護技術演習(以下,共同授業)の実施を県立の看護専門学校2校で開始した。その取り組みを報告したい。
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