特集 臨床との連携で効果をあげる看護教育
看護実践能力育成に向けた看護技術チェックリストの検討―看護技術と問題解決能力の統合をめざした東京医科歯科大学の取り組み
日下 和代
2
,
小泉 仁子
2
,
千葉 由美
1
,
二宮 彩子
1
,
清水 清美
2
,
森田 久美子
1
,
岡光 基子
1
,
矢富 有見子
1
,
乙丸 晶世
2
,
美濃 由紀子
2
,
松岡 恵
1
,
宮本 真巳
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科総合保健看護学専攻
2前 東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科総合保健看護学専攻
pp.884-891
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100384
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取り組みの経過
近年,入院期間短縮により増加する重症患者への対応や事故防止に向けた危機管理への社会的要請から,看護学生が卒業時点で身につけておくことを期待される看護技術の水準が高くなってきている。そのため,看護教員には,教育方法や教育課程の抜本的な改善に向けた現状分析と,新たな試みの導入が求められている。
こうした状況の中で,東京医科歯科大学(以下,本学)では1999年度より,附属病院看護部と連携して,看護技術に関する新人研修を大学教育と連続性のある内容にするための基準作りに取り組んだ。この取り組みを引き継ぐ形で,2002年度からは,大学教育の中で,看護技術と問題解決能力を統合的に学習できるシステムを確立していくための取り組みを開始した。具体的には,看護技術項目の体系的な評価を通じて包括的な看護実践能力の育成を図るという方針を掲げ,その指針となるような看護技術チェックリストの作成と導入を試みた。
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