特集 KJ法の思想と技術を学ぶ
今なぜKJ法を学んでいるか
森 美春
1
,
西山 ゆかり
1
1滋賀医科大学医学部看護学科
pp.28-33
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100198
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はじめに
筆者がKJ法を知ったのは1970年代である。『発想法』というちょっと珍しいタイトルにワクワクしながら手に取ったのが最初であった。その当時,大学生協でB6サイズくらいの使い勝手のよいカードがあり,文献カードや知識の整理として愛用していたが,それが川喜田二郎氏考案の情報カードであることを後に知った。
KJ法は私のような50代から60代の世代にとって,一度は聞いたり学んだ経験のある思考法である。そしてKJ法が誕生して50年,わが国の高度経済成長に大きく貢献してきた問題解決法であることは,産業界や教育界で多くの人の知るところである。そのKJ法が,最近再び注目を集めている1)。それはW型問題解決図式の一部である「データをして語らしめる」にあたるラウンドが,研究データの分析・統合方法として関心を持たれているゆえである。
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