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投稿 事例報告
A病院の消化器がんチームにおけるKJ法を用いた症例検討会
Case study to use KJ system of gastrointestinal cancer team.
西川 貴子
1
,
亀 友美
2
,
中野 智佐子
3
,
金子 昌平
4
,
岡田 真里
5
,
井坂 扶美
6
,
岡野 美穂
7
,
奥山 正樹
8
,
辻仲 利政
9
Takako NISHIKAWA
1
,
Tomomi KAME
2
,
Chisako NAKANO
3
,
Shohei KANEKO
4
,
Mari OKADA
5
,
Fumi ISAKA
6
,
Miho OKANO
7
,
Masaki OKUYAMA
8
,
Toshimasa TSUJINAKA
9
1市立貝塚病院看護局
2市立貝塚病院看護局
3元市立貝塚病院看護局
4市立貝塚病院薬剤部
5市立貝塚病院栄養管理部
6市立貝塚病院医事課
7市立貝塚病院消化器外科
8市立貝塚病院消化器外科
9元市立貝塚病院消化器外科
キーワード:
KJ法
,
チーム医療
,
消化器がん
Keyword:
KJ法
,
チーム医療
,
消化器がん
pp.695-699
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_695
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◆要 旨◆
A病院はがん医療の質向上とチーム医療の促進を目指して20XX年に「消化器がんチーム」を立ち上げた.チームワーク向上のためバラエティ豊かな意見が抽出できるKJ法を用いた症例検討会を行った.
症例は,50歳,女性.肝転移を有する進行直腸がん症例.原発巣切除および肝切除施行後,術後化学療法施行中に肺転移が出現しレジメン変更となった.
参加者が各自患者の問題点をカードに記述し分類整理するKJ法で,患者の問題点を明らかにした.
似通ったカードをカテゴリーに分け,見出しをつけたところ,精神的不安,仕事の不安,経済的不安,治療の不安があがった.一方で,家族の協力がある,治療意欲があるというプラスの意見も出された.医事課,薬剤師からは経済面に関してMSWの介入依頼が提案された.がん化学療法認定看護師からは精神面で緩和ケアチームの介入依頼が提案された.
KJ法を用いることで多職種の立場からの意見が反映された.一般的に症例検討会では医師の意見が反映しやすい傾向にあるが,KJ法では新人からベテランまであらゆる立場の医療スタッフの意見を同じ重みで反映させることができるため,チーム医療において有用であると考えられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020