調査報告
地域で生活する精神障害者の学習ニーズ調査—生涯学習の視点から考える
大井 美紀
1
1高知医科大学看護学科地域看護学講座
pp.602-608
発行日 2002年7月10日
Published Date 2002/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902648
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■要旨
小規模作業所などに通所する精神障害者が,生涯学習に対してどのような意識を持っているのか,あるいは「学習」というものをどのようにとらえているのかを調査分析することを目的とし,質問紙による調査分析を行った。
その結果,地域で生活する精神障害者は,「生涯学習」に関心を持ち,「病気についての知識」「健康・体力づくり」について学びたいとのニーズは高く,その学び方は専門家からのみでなく,経験者から個人的に,あるいはセルフヘルプ・グループのなかで学びたい傾向にあった。また,「暮らしの知識・情報」「地域づくり」など地域生活に根ざした学習テーマについても学びたいとのニーズは高く,その学び方は,セルフヘルプ・グループや地域の人々とともに学びたいと考えていることが明らかになった。
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