特集 大規模災害対策における保健婦の役割
[被災地の保健婦の声]
保健婦活動を振り返って—震災当日から3月末日まで
田中 賀子
1
,
林 久代
1
,
大野 真喜恵
1
,
片岡 良重
1
1神戸市兵庫保健所
pp.690-693
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901204
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はじめに
「150万都市神戸」「国際港湾都市神戸」を突然におそった阪神大震災は,未曽有の被害をもたらした想像を絶する出来事であった。今もあの瞬間(長く,長く感じた20秒余り)の恐怖は忘れようにも忘れることができない。
震災直後,最も頼りにする情報手段の電話はほとんど不通状態で,日頃訓練をしていた緊急連絡網はあまり役に立たなかった。交通機関は全面不通になり,道路も各所で寸断され,職場に徒歩,自転車などで辿りついた人は少なかった。
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