特集 大規模災害対策における保健婦の役割
[被災地の保健婦の声]
災害時における保健所の果たした役割—医療班との調整を担当して
三代 薫
1
1神戸市中央保健所
pp.685-687
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901203
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はじめに
今回の阪神大震災によって,保健所は今までの定例業務にはなかった“医療”と直結することになった。災害救助法による“医療救護所”である。中央区内最高96か所,3万9000人にも及ぶ避難者への救急医療と全医療機関が被災するという極端な医療不足を補うために,全国各地から次々と1984チーム,延べ約1万人の医療班が中央区に対して支援の手を差し伸べてくれた。私は保健所保健課のなかで,保健婦活動を所管する保健相談係とは別の事業係に属し,保健所の年間事業の調整・企画を担当している。今回は全国からの医療班の受け入れ配置,避難所との調整などを担当し,保健婦活動とは違った立場から災害時において保健所の果たした役割について考えた。
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