特集 高齢社会と住まい
住宅改造における保健婦の実践活動
海老原 英子
1
,
滝沢 美苗
1
1東京都北区衛生部
pp.524-531
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900521
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はじめに
中枢神経系の脳血管疾患などで後遺症による障害を持つと,重症,軽症はあるが,その障害を背負いつつ残された人生を歩んでいかなければならない。それが若年であればあるほど現実の高齢化社会においては,その年月は長く,重く肩にのしかかってくる。また,精神的な負担もはかり知れないものがある。障害があっても生活していかねばならないし,それが単身者であればあるほど,生活そのものに真剣に取り組んでいかねばならない。障害を持ちつつ高齢化社会を乗り切っていくためには,住み良い住居がまず提供されなければならないと考える。それには,理学療法士や,作業療法士の目で見た住宅改造が要求されてくる。
当訓練室では,保健婦が中心となってコーディネートし,理学療法士や,作業療法士による住宅改造がなされている。東京都北区で実施している通所機能訓練事業の紹介をしたうえで,保健婦のかかわり方を事例を通して示してみたいと思う。
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