連載 保健活動の〈見直し〉から〈見通し〉へ・2
保健ワーカーの《問題意識》を見直す—場的視点による対象認識の理解を深めるために
丸地 信弘
1
,
松田 正己
1
,
小山 修
2
1東大医学部保健学科
2日本総合愛育研究所
pp.223-230
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206642
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はじめに
今回のシリーズは《場的視点で保健活動を見る目/語る目/動かす目》を養う考え方と方法を学ぶことに主眼を置いていることは,前回で述べた。場的視点とは,対人サービス活動を見る時に,提供側と受け手側が共有の視点を持とうとして生みだす《活動の場》という概念を持つことである。1)
前号では過去2回のシリーズの内容と成果を《情報サービス活動》として見直し,今回のシリーズに関する考え方と方向を提示した。又,最初の数回は《場的視点による活動の対象認識》の考え方と方法論を紹介すると予告した。なぜなら,多くの保健ワーカーには,保健活動の対象は《住民》だという考え方が一般的に支配的で,それが活動の動態像を捕える場合に影響を及ぼし,混乱と誤解を生んでいるからである。
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