八丈の島から
補遺1 とりとめのないお話
膳亀 和子
,
古川 千寿子
,
上田 きよえ
,
川嶋 紀枝
,
小座間 淨
,
八代 悠紀子
pp.68-69
発行日 1968年12月10日
Published Date 1968/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204350
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そぞろ身に泌む秋の京
京の宿の手入れの行きとどいた庭には,鯉の泳ぐ池のほとりにカエデがもみじして,ツワブキの黄い花が,もう,ひとつふたつの花弁を開きはじめている。
ツワブキといえば…春から夏を彩るガクアジサイにかわって,八丈の晩秋から冬を,島中至るところに咲いて明るくするのがこの花である。島にはふつうのフキはあまり見かけない。ツワブキの茎や菜がしょう油などで煮られて食用にもなる。煎じたものはフグやカツオの中毒に「毒消し」の効があるそうだ。
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