特集 現代社会と精神衛生
慢性疾患患者の看護
門脇 豊子
1
1国立がんセンター第1病棟
pp.40-43,56
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203226
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病気は,時代とともに
時代の移り変わりは,日新月歩の医学と相まって国民の病気をあらゆる意味で変えてきます.数年前までは,結核を中心とする細菌性の疾患が首位を占めておりましたのに,現在では細菌性の疾患にかわって,非細菌性慢性疾患の増加傾向が明らかとなってきました.
以上の統計からもうなずけますように,この増加傾向の中心となっておりますものは,非伝染性疾患群として,脳卒中,高血圧症,心疾患,がん,さらに糖尿病,リウマチ性疾患などがあげられます.これらはすべて,慢性に経過する疾患であり,もちろん,脳卒中のように突然生命を失うようなものもありますが,それらの持つ看護の意味は,ひじょうに大きいものがあると思います.
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