特集 看護のプロセスを分析する
逐語記録からの学び—慢性腎不全患者M氏の場合
慢性疾患患者を自立の方向に促すための看護面接による事例研究—慢性腎不全患者の場合
武谷 久美子
1
1看護研修学校
pp.238-251
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922573
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はじめに
昨年度,日本看護協会看護研修学校在学中,特殊研究としてこのテーマを選び,卒業期に提出した.特殊研究を続けている間中,自分自身を見つめることへの苦しみと,その苦しみが喜びに変わっていくことを実感しつつ進めていったのであるが,研究論文としてまとめた場合,その成果は決して満足できるものではなかった.
また,この面接で接したMさんの成長する様子が,面接の進むうちに見えるようになってきて,もっとMさんに接してみたくなり,卒業後も仕事の合間をぬってMさんを訪問し続けた.そしてMさんが,1つ1つ山を乗り越えて成長していく姿に,感嘆の声をあげたくなり,今では退院されたこのMさんの足跡をまとめてみたい気持ちになった.
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