ベッドサイドの看護
自立不可能と思われた重心児のADL自立への援助
河上 洋子
1
,
和地 悦美
2
1国立東栃木病院西6病棟
2国立東栃木病院
pp.726-731
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918999
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はじめに
重心児(者)といわれる人たちは,心身のハンディキャップを持っているために,人間的にも,社会的にも,偏見を持たれている。私たち医療に携わる者の中にも,偏見がないとはいえない.それは重心児の問題について専門家が少なく,医療的な取り組みが不十分なためと思われる.
障害があるために,非常に孤独で社会から切り離された状態にある中で,私たち介護者はどのような援助をしたらよいか,また今まで,場合によっては間違った取り組みや見方をしていたのではないかと考え,改めて個々の子供たちの可能性を最大限に引き出すにはどうすればよいか,再三の綿密なカンファレンスにより検討を加えている.当病棟が開棟され3年目になるが(1976年4月開棟),その中で,ほとんどADL自立不可能と思えた3人の重心児への働きかけを中心に報告する。
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