連載 こんな時のカウンセリング・18
障害の受容と自立への援助
白井 幸子
1
1国立療養所多磨全生園
pp.910-913
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900216
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関西のK身体障害者リハビリテーションセンターに勤務する40代の看護婦,加賀雪子さん(仮名)から相談のお手紙をいただきました.その手紙には,交通事故で脊髄を損傷して下半身麻痺となり,リハビリを開始したものの,自暴自棄になり,入退院を繰り返す21歳の大学生,貝塚洋平さん(仮名)とスタッフのかかわりが記されていました.以下,加賀さんの手紙の要点です.
「リハビリテーション看護には,優しさの中にも厳しさが伴います.障害を受容し,『この体で生きる』と自力で精神的に前進した方は,遅速の差こそあれ,リハビリの厳しさを受け止めてがんばってくださいますが,時には,このケースの貝塚さんのように,やる気をなくしてしまい,ナースがその対応に苦慮する患者さんもいます.
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