ベッドサイドの看護
ADLの自立だけが老人看護の目標か
近藤 光子
1
1東京都立養育院付属病院
pp.1264-1267
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919996
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日常私たちは無造作に‘自立’という言葉を口にすることが多い.現在勤務している病棟には神経内科ということもあって,ほとんどが脳卒中やパーキンソン病など,身体的障害を持つ患者がいる.したがって看護目標を考える時などすぐ’ADLの自立’と挙げることが多い.
ところで‘自立’とはどういうことなのか,改めて考えてみた.辞書によると,自立とは,‘他の経済的,精神的支配を受けず,自分の力で物事をやってゆくこと’となっている.老人の場合,経済的うんぬんは除外して考えるとして,精神的にその病気(または障害)について受け入れられ,機能的に身の回りのことが自分でできることが自立と考えられる.
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