特集 ナースと社会的評価
看護婦の歴史的位置づけ
富岡 次郎
1
1現在京都大学教養学部
pp.23-27
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912460
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看護婦の不足は日ましに深刻になり,現在ではどうにもならないせっぱ詰ったところにまでたち至っている。それにたいし,一方ではもはや我慢できなくなった国立大学病院の看護婦たちは,国民の医療と自らの健康をまもるために,「夜勤制限」についての行政措置要求を人事院に提訴した。他方では,日本看護婦協会は昨年保助看法改正の要望書を厚生省に提出し,看護体制を根本的に改変しようとしている。今や看護体制のあり方について根本的に検討すべき時点にある。そこで筆者は日本の看護婦の歩んできた道を歴史的背景との関連において考察し,その問題点をさぐってみたい。
戦前における看護制度の展開
官製看護婦の養成
目本における看護制度の歴史は,第2次大戦の終戦を劃期として,戦前と戦後に大きく分けられる。まじ戦前の歴史から考察する。
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