特集 ナースと社会的評価
看護婦の社会的地位
米山 桂三
1,2,3
1慶応義塾大学
2慶応大学大学院,社会学研究科
3新聞研究室
pp.18-22
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912459
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職業と社会
個々の社会成員は,職業を媒介として社会的共同生活に結びついているといわれるが,社会生活が複雑化し,職業の種類が多岐にわたるようになった近代社会においては,職業の社会的意義が一段と増してきたように思われる。
一般に職業とは,それを通して個々の社会成員が,おのおのの個性を発揮しながらも,そのことが社会生活全体の連帯性を高め,同時に職業が,これに携わるものの生計を保障するという意味で個人主義を基調として発達した西欧の近代的経済体制の下では,職業こそは人間の社会的地位と役割を決定する重要な基準であるとさえ考えられている。
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