特集 現場から語る准看問題
「准看養成停止」と求められる看護・看護教育
「准看養成停止」で時代の要請に応えられるのか?
太田 秀樹
1
1おやま城北クリニック
pp.650-654
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905384
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「准看養成停止」私の受けとめかた
私は10数年の大学病院勤務を経て,現在,在宅医療を進める開業医である.従って日本医師会会員であるが,ここで述べさせていただくのは一開業医としての個人的な意見であることをおことわりしておく.
そもそも「准看問題」とは,何を問題としているのであろうか?制度改正について反対,賛成,それぞれの根拠は,個人やある団体の,単に利害で語られていると感じる.日本医師会と日本看護協会では,まったく対立関係にあり,准看養成停止はただちにこの問題の解決にはつながらないと考えている.医師会の立場で述べれば,診療介助などのため,効率よく,合理的に養成しようとしているのであるが,看護協会はこれを安易に養成されるとして問題にしている.養成の目的を考慮せず「安易」が是か否かの戦いになり,基礎学力や養成期間が問題とされている.
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