特集 現場から語る准看問題
「准看養成停止」と求められる看護・看護教育
訪問看護の現場から考える
稲垣 絹代
1
1スワンなにわ訪問看護ステーション
pp.646-649
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905383
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はじめに
浪速医療生活協同組合・芦原病院は大阪市の中心部にあり,約40年前,地域の人々が行政にはたらきかけて診療所を作ったのが始まりである.以後,現在まで,市民病院に準ずる総合的な病院として拡大してきた.今年の3月末現在の1日の平均外来患者は650人,平均入院患者は152人,医師23人,歯科医師3人,看護婦65人,准看護婦55人,助産婦7人,看護助手18人である.
例年3月下旬に病院の新採用の人たちのオリエンテーションが始まる.今年は離職予定の看護職が多く,例年になく多くの看護職員を採用しなければならなかった.4月から准看学校に入学する看護助手9人と,准看護婦3人,そして看護婦3人の新採用者である.このように,当院は約15年前から看護職員の充足のために,准看学校卒業生や進学コースの学生を毎年採用してきた.また,奨学金制度や学生の就労条件を整備しながら,多くの准看護婦や看護婦を育成してきた.私自身,その中で育てられた1人である.
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