学会報告
第86回神奈川リハビリテーション研究会—2019年4月20日(土),於:神奈川県立がんセンター管理研究棟5階講堂
水落 和也
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1神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンターリハビリテーションセンター
pp.1036-1037
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201781
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1.AYA世代患者に対するリハビリテーションサービス
神奈川県立がんセンターリハビリテーションセンター
上原 立資
[はじめに]治療早期より継続して介入したAdolescent and Young Adult(AYA)世代患者を経験したので報告する.[症例]15歳男性,高校生.X年9月左脛骨近位部骨肉腫,肺結節の診断,12月左脛骨近位部広範切除+腫瘍用人工膝関節全置換術施行.X年+8月肺結節に対し胸腔鏡下左下葉部分切除術,11月脊椎転移に対して重粒子線治療を施行.X+2年3月第5胸椎転移巣の脊柱管内進展があり,感覚障害優位の対麻痺が出現.後方除圧固定術を施行し,3月末自宅近くのホスピスへ転院.[理学療法内容]各時期にあわせた運動療法や動作指導,日常生活動作指導,自主練習を提案し,治療と並行して学生生活を継続した.[考察]本症例に対しては本人が大切としていた学生生活の継続,家族・友人との時間を第一に考え各時期の治療を選択した.本人の思いや症状の変化によって刻々と変化する問題点を早期に把握し,対応を患者家族とともに考えることもAYA世代患者の支援として重要であった.
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