学会報告
第80回神奈川リハビリテーション研究会—2016年2月20日(土),於:神奈川県立保健福祉大学教育研究棟4階大講義室6
関 勝
1
1神奈川県立保健福祉大学
pp.737-739
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200693
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1.医療型療養病床におけるリハビリテーションに対するニーズの検討—入院患者の家族へのアンケート調査より
医療法人社団育成会鹿島田病院
野村 牧子・他
〔目的〕医療型療養病床入院患者の家族の思いを把握することにより,リハビリテーションに対するニーズを明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕当院入院患者家族79名にアンケート用紙を郵送,回収した.アンケートでは,終末期・維持期リハビリテーション関連項目についてニーズと現状の受け止め(実現の有無)について選択式設問で回答を求めた.〔結果〕安楽性・褥瘡予防は高ニーズ高実現,呼吸・姿勢・患者の状態を知る・そばにいるは高ニーズ中実現,拘縮予防・発話・経口摂取・患者の役に立つは高ニーズ低実現,家族自身の感情表出・慰めと共感は中ニーズ中実現,車椅子・外出は中ニーズ低実現,歩行・トイレは低ニーズ低実現を示した.〔結論〕全身状態の安定・安楽性,経口摂取・意思疎通能力に対する継続的なリハビリテーション介入が必要と考えられる.また,リハビリテーションを通して,家族の患者とのかかわりを支援し,家族の心理的葛藤をサポートすることが重要であることが示唆された.
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