書評
神奈川リハビリテーション病院 脊髄損傷リハビリテーションマニュアル編集委員会 編「脊髄損傷リハビリテーションマニュアル 第3版」
德弘 昭博
1
1吉備高原医療リハビリテーションセンター
pp.1035
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201780
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
脊髄損傷(以下,脊損)は本人・家族,さらに周囲の人々にもその後の人生に多大な影響を与える重要なリハビリテーションの対象障害である.その障害は多面的で,初期のリハビリテーションから生涯にわたる包括的ケアが必要となる.リハビリテーションにかかわる医療者はチームで対応するが,障害は重く,対応の範囲は広く,要する知識は膨大で,医療現場での身体的・精神的負担は大きい.わが国で専門的リハビリテーション医療を展開できるリハビリテーション施設は限られている.
神奈川リハビリテーション病院は脊損リハビリテーションの長い歴史と多くの経験があり,高度な技術と知識を持つわが国有数の施設である.本書にはその技術・知識・経験が全ての領域にわたって記述されている.本書は優れた現場の技術書であり,同時に脊損リハビリテーションの全貌を知ろうとする者にとっては絶好の教科書である.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.