Japanese
English
症例報告
日本語を母語としない両親をもつ脊髄性筋萎縮症乳児の在宅療養移行の1例
A case of home care transfer in infants with spinal muscular atrophy with parents without native Japanese
鈴木 亮馬
1
,
一之瀬 大資
1
,
河島 徹
1
,
満冨 一彦
1
,
平野 恵子
2
Ryoma Suzuki
1
,
Daisuke Ichinose
1
,
Tohru Kawashima
1
,
Kazuhiko Mitsutomi
1
,
Keiko Hirano
2
1磐田市立総合病院リハビリテーション技術科
2磐田市立総合病院小児科
1Rehabilitation Unit, Iwata City Hospital
2Department of Pediatrics, Iwata City Hospital
キーワード:
脊髄性筋萎縮症1型
,
市中病院
,
日本語を母国語としない
Keyword:
脊髄性筋萎縮症1型
,
市中病院
,
日本語を母国語としない
pp.581-584
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201668
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要旨 【目的】日本語を母国語としない両親をもつ脊髄性筋萎縮症Ⅰ型(spinal muscular atrophy Ⅰ型;SMAⅠ型)を呈した患者の急性期から在宅療養への移行について報告する.【方法】対象は,重症SMAⅠ型の4か月の男児で,誤嚥性肺炎を契機に呼吸不全の悪化を呈した.入院時に右肺野の浸潤影を認め,第2病日より人工呼吸器管理となった.その後,気管切開術および24時間人工呼吸器管理となった.理学療法では,右上葉無気肺に対して1日に頻回の介入を行い,第12病日に改善を示した.その後在宅療養移行の指導を実施したが,言葉の壁などにより難渋し在宅療養への時間を要した.信頼関係を築くために,対話時間を多く設けた.【結果】通訳を介すことで日本人と比較して時間を要したが,円滑に在宅療養に移行できた.【結論】毎日介入し顔をあわせる理学療法士が中心的な役割を担い信頼関係を築くことが,より効率的な医療ケアの提供の一助になることが示唆された.
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