増大号特集 精神科クリニカル・パール—先達に学ぶ
第1章 精神科面接の先達
精神科医は母語=日本語の達人になろう
飯森 眞喜雄
1,2
1いいもりこころの診療所
2東京医科大学
キーワード:
傾聴
,
listening
,
受容
,
acceptance
,
共感
,
empathy
,
関与しつつの観察
,
participant observation
,
母語
,
mother tongue
Keyword:
傾聴
,
listening
,
受容
,
acceptance
,
共感
,
empathy
,
関与しつつの観察
,
participant observation
,
母語
,
mother tongue
pp.571-578
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206334
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clinical pearl
・「物の見えたる光,いまだきえざるうちに言ひとむべし(三冊子)」(芭蕉),「すべてのものには時がある」(旧約聖書)
・「傾聴,受容,共感」を面接開始するにあたって「おまじない」として唱える。その際にも「関与しつつの観察」は常に頭に置いておく。
・診断目的の面接の過程は同時に精神療法の過程でもあり両者は不可分一体である。
・症状や行動が“悪化”した時には治療者-患者関係のレベルの検討を忘れない。
・面接(精神療法)とは母語である《硬い言葉》と《柔らかい言葉》とによる二重奏である。
・精神療法と薬物療法とは相補的なもので,薬は「言葉の交流の地ならしをするもの」として投与し,またプラセボ効果をいかに高めるかに腐心する。
・「原則に忠実な者ほど柔軟である」(レーニン)
・脳と心のほかに,お金と家族のことを忘れない
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