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特集 身体障害者の移動手段
公共交通機関と身体障害者の移動
A state of public transport usage by person with mobility impairment
藤井 直人
Naoto Fujii
キーワード:
公共交通
,
身体障害
,
心のバリアフリー
Keyword:
公共交通
,
身体障害
,
心のバリアフリー
pp.731-736
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201386
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公共交通のバリアフリー化状況
2000年4月に介護保険のサービス提供が開始された.これは高齢者ができるだけ住み慣れた地域に住み続けられるように,困難な日常生活を保険制度で支援する仕組みである.この背景には高齢者人口が増えた一方で子供の出生数が減り続けたため,家族による介護が困難になってきたという社会的な問題がある.そして介護が必要となる前の高齢者には,できるだけ自立した生活を送ることが期待された.そのためには高齢者が公共交通機関を使って町の中心に出かけられるように交通環境を整備する(バリアフリー化)ことが喫緊の課題であり,これに応えるように,2000年11月に「高齢者,身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」(通称名は,交通バリアフリー法)が施行された.そして2006年に改正され,その呼称は「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(通称名は,バリアフリー法)と改まり,今年で施行から18年となる.この法律は強制力がある法律であり,ガイドラインの基準に違反すると罰金が科せられる.
以下に各公共交通機関の現状について解説する.
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