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特集 身体障害者の移動手段
旅をあきらめない—身体障害者の旅行における移動手段
Anyone can travel anywhere
渕山 知弘
1
Tomohiro Fuchiyama
1
1KNT-CTホールディングス株式会社グループ事業推進本部地域交流部
1Regional Exchange Department, KNT-CT Holdings Co., Ltd
キーワード:
旅行
,
バリアフリー
,
ユニバーサルツーリズム
Keyword:
旅行
,
バリアフリー
,
ユニバーサルツーリズム
pp.737-742
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201387
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はじめに
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて,国は2017年ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議を設置した1).公共施設や交通インフラのユニバーサルデザイン化,心のバリアフリー,ユニバーサルツーリズムの推進などを通じ,高齢者や障害者を含む多様な方々の社会参加可能な共生社会の実現に向けた動きが加速している.一方で,多くの障害者,高齢者が普通に旅行に出かけているかというと,そうではなく,旅に出ることをあきらめてしまっている人や,どのように公共交通を使って旅に出たらよいかがわからない人がまだ多い.初めてツアーに参加した人からは,「病気で車椅子になってからは,旅行に行けないと思っていた」,「もっと早くこんな旅行があることを知っていたら良かった」,「いつか行きたいと思っていた○○に行くのはあきらめていた」という声をいただくこともある.
KNT-CTホールディングスグループのクラブツーリズム株式会社(以下,当社)が1997年から提供しているバリアフリー旅行の経験から,障害者の旅行がどのようなものか,移動交通における現状やこれからの課題などを解説する.
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