Japanese
English
研究と報告
下腿傾斜センサー制御による機能的電気刺激の使用が脳卒中片麻痺患者の歩行能力に与える即時的影響
The immediate effects of functional electrical stimulation controlled by a tilt sensor on gait in stroke patients with hemiparesis.
杉田 翔
1
,
藤本 修平
1,2
,
小向 佳奈子
1
,
松村 知幸
1
,
補永 薫
1
,
近藤 国嗣
1
,
大高 洋平
1,3
Sho Sugita
1
,
Shuhei Fujimoto
1,2
,
Kanako Komukai
1
,
Tomoyuki Matsumura
1
,
Kaoru Honaga
1
,
Kunitsugu Kondo
1
,
Yohei Otaka
1,3
1東京湾岸リハビリテーション病院
2京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻
3慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Tokyo Bay Rehabilitation Hospital
2Department of Public Health, Kyoto University Graduate School of Medicine
3Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
歩行分析
,
三次元動作解析
,
電気刺激
,
装具
,
片麻痺
Keyword:
歩行分析
,
三次元動作解析
,
電気刺激
,
装具
,
片麻痺
pp.243-249
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200170
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要旨 【目的】下腿傾斜センサー制御式の機能的電気刺激装置(WalkAide®:WA)が脳卒中片麻痺患者の歩行へ及ぼす即時的影響を明らかにした.【対象】東京湾岸リハビリテーション病院の回復期リハビリテーション病棟に入院した患者のうち,杖の使用の有無を問わず裸足での歩行が身体介助なしに10m以上可能な脳卒中片麻痺患者14名(平均年齢61.0±12.9歳,発症後期間104.8±38.7日)を対象とした.【方法】WA装着,非装着の2条件での10m歩行を測定課題とした.測定項目は,歩行時間距離因子,歩行安定性の指標の1つである歩行周期時間の変動係数,歩行中の股関節,膝関節,足関節角度とした.歩行周期時間の計測には小型加速度計を,関節角度の計測には三次元動作解析装置を用いた.解析は,各指標について,WA装着,非装着の2条件間の比較を対応のあるt検定を用いて行った.【結果】WAを装着することにより,歩行速度(装着条件37.4±16.2m/分,非装着条件34.7±16.8m/分,p<0.05),歩行周期時間の変動係数(装着条件:5.1±1.6%,非装着条件:6.9±2.5%,p<0.01),麻痺側初期接地の足関節背屈角度(装着条件:10.2±22.3°,非装着条件:20.7±20.3°,p<0.01)が有意に改善した.【結語】WAの装着は,回復期脳卒中片麻痺患者の歩行速度,歩行安定性,麻痺側初期接地の足関節背屈角度を即時的に改善する.
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