Japanese
English
症例報告
片麻痺の歩行分析―その臨床応用例
Gait Analysis of Hemiplegic Patients: Clinical application.
花田 実
1
,
窪田 俊夫
2
Minoru Hanada
1
,
Toshio Kubota
2
1玉造厚生年金病院理学診療科
2中伊豆リハビリテーションセンター
1Department of Rehabilitation Medicine, Tamatsukuri Kosei-Nenkin Hospital
2Nakaizu Rehabilitation Center
キーワード:
片麻痺
,
歩行分析
Keyword:
片麻痺
,
歩行分析
pp.951-954
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106179
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はじめに
窪田1)は日常の臨床における歩行障害の診断の過程を,障害の存否,原因,重症度,予後,プログラムの適応,処方などの決定およびプログラムの効果の判定などの直列的な流れとして捉え,これらをプログラム作成指向歩行障害診断システム(以下,診断システムと略す)として統合することを試みている.そして,歩行分析がこの診断システムの稼動に必要なデータ・情報収集の手段として,どの程度の有効性があるかを吟味する中で,現在のところでは,歩行障害の重症度の診断,プログラムの効果の判定などが歩行分析の臨床応用の代表的分野であることを述べている.また,臨床的に行われている歩行の観察と歩行分析との対比を行っている中で,両者はそれぞれ長所と短所を持ちながら相互に補完の関係にあることにも触れている.
本稿では,これらの方法論的な考察を踏まえ,歩行の自立が得られながら,実用域に達し得ない片麻痺例を対象とし,床反力波形に関する所見が,診断システムの中で,実際にどの程度有効性があったかを検討した成績を報告したい.
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